ちこちこの・乳癌・わたし的日々

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#'06・12・27 心のアリバイ証明・忘れてない証
     ポロリ  いちばん哀れなのは、忘れられた女  ポロリ


10代に読んだ、マリー・ローランサンの詩 (多分)。 意味が、解らなかった。
何故 随分考えたので、心に、残っていた。 シスターのお話で、思い出した。

殺された女より、棄てられた女より、騙された女より… 何しろ、どんな女より…
一番哀れなのは、忘れられた女。 … そんな内容の、詩だった。 なんで 

まだ、小便臭い、がきんちょの私。 背伸びしてみても、理解ができなかった。
お話を伺って、その詩が甦った。 一番哀れなのは、忘れられること!

心に思ってるだけでは、駄目。 心で、思ってるだけでは、無いのと同じ。 唖然プシュー
だから、どんなことでも、思っただけでは、罪にならない。 罰は、受けない。

祖母のいる町と、私達が住む町は、離れてる。 行くには、時間も金もかかる。
思わぬ日は、一日もありません… 耳の遠い祖母に、伝えるには、どうしたら


     郵便局 向田邦子の本・父が持たせた葉書 郵便局


昔読んだ。 向田邦子のエッセイ。 父上が、妹君に持たせた、葉書のこと。子供
… まだ字のかけぬ、末の妹が、学童疎開に行く。 父は、葉書を沢山買った。

そして、その全てに、表書きをした。 自分の、住所名前を記し、末娘に手渡した
「元気な時は、。 元気でない時は、×を書いて、出しなさい」… こんな文章。 

それを、思い出した。 祖母は、平片仮名は読めるが、字は、殆ど書けない。
向田邦子の父と、同じ葉書を、用意。 「どうしても会いたい時、出して」 渡す。


《インドシルクスカーフ5百円》 シルクのスカーフお似合い
 毎日、葉書を出すことにした。 月1500円。 安い。
 家庭画報などの、綺麗な、季節の写真。 切り抜く。

 貼って、押し花のように、重しを、乗せて置く。
 家族が、暇な時、作る。 時には、イラストを書く。アート

 言わなくても、自然に、切抜きが、箱に貯まる。
《百歳・最後の秋》 百歳最後の秋 
 私が、毎晩書く。 「ごはん、たべた」 「おはよう」
 「だいこんが、ひゃくえんでした」 「うめが、さいたよ」

 大きな字で、一言だけ。 出勤時、夫がポストに入れる。
 全員一日一度、必ず祖母を思う。 心の証アリバイ



        花 白爪草・百日紅・山茶花・寒梅…  花


《膝のOPもしてます》 膝のOP
 「写真が沢山あるね」 言われる。 本当だ。 季節の花が咲く。
 「あれ、咲いてた」 家族の、誰かが言う。 皆で、撮りに行く。

 全員、季節の変化に、敏感になる。 送る、写真ネタを探してる
 様々の花と写した、写真。 今、自分達へのギフトになった。プレゼント

あおい
さんのブログで拝見した 「情けは人の為ならず」 この場合も、その通り。

 
アジア雑貨店で、千円未満で見る、インドシルクのスカーフ、老人に便利よ。ウィンク
鮮やかで綺麗な色が、老人華やかに見せる上、チクチクしない、一応シルク。
汚して、惜しくない値段。 まとめ買いで、重宝した。 古いのは、編んで紐に。
                                   続く11                                        関連記事⇒《特養老人ホームの祖母と私達1〜10
2006.12.27 Wednesday ... comments(18) / -
#’06・12・26 いちばん悲しいのは・・・忘れられること
  病院腰椎椎間板ヘルニア発症・ペインクリニック通い病院


腰痛知らずで、来た私。 10年近く前、突然、座ることができなくなった。 いす
激痛でなく、座ると、背骨を、いや〜な感じに、虫酸が走る こそば痛い

わかる なんと表現すれば ともかく、お尻に、加重がかけられない。
ましな順。(1)歩く (2)足踏み (3)立つ (4)横向き寝 (5)うつ伏せ寝

尾てい骨が、床に触れると、いられない。 座れないから、ご飯も立ったまま。
親指・手首に次ぐ、整形外科的不調。 腰椎〜仙骨2箇所の、椎間板ヘルニア

早発閉経して、相次ぐ、更年期的疾患。 その一環といえるそう。 ご注意を! 
で、ペインクリニック通い。 恐ろしい混み具合で、皆が、痛がってる。 モゴモゴどんっ

記憶不確かだが当時、月4位しか、保険適用ならず、医師の指示で手紙を書く。
切々と訴えると、追加も、保険が適用に。 誰に 忘れた。 謎の仕組み。



        あせあせ 祖母に、行かれない断わりを… あせあせ


《祖母・蜜柑は筋取る派》 お蜜柑筋取る派 
 約束の日、行けなくなった。 楽しみに、待ってる祖母。
 私をねぎらう為に、可愛い小物を手作りして、待ってる

 なんと言えば 目は達者だが、耳遠く、電話は無理。
 シスターに、お伝え願うしかない。 気が重い。 [:がく〜:]電話
  
《百歳でも手洗い励行》 百でも手洗い励行
 「腰痛で、行かれなく…」 シスターに、電話。
 「がっかりで、情緒乱すかも… お願いします」
 
 シスターの静かな優しいお声。 「ありがとう」 そして
 「よく、ご連絡下さった。 きっと、お解りになります」

《ホームからホテルに帰る》 ホームからホテルに戻る  シスターのお話は、こう続いた。
 
 老人はあなたより、遥かに多くの悲しみ越えて来た。
 耐える力も我慢も、あなたより、多く持っている。 波

 話せば必ず、我が身より、可哀想と、あなたを案ずる。
 きちんと知らせて貰え喜ばれる。(心配するのでは



     ハート大小 喜びも悲しみも、共に!家族の実感 ハート大小


そのくらいの、心配はさせてあげて。 そのほうが、家族実感を、感じるのよ。
子供扱いでなく、ほんとの事を、言ってもらえた… それが、老人には喜び

何よりも、悲しいこと。 それは、忘れ去られること。 ここにいることを… ポロリ
忘れられて、しまったのでは… ここに、生きて、音信を待っているのに…

えっ、悲しませては駄目、心配させては… その思いが、逆に孤独にさせる
勿論、音信不通もだが、いいことしか伝えない、それも孤独を、感じさせるの

… ミッションスクールの、女学生になったような、気持ちで、伺う。 そうなのか…
そのうち、私の記憶に、符号のように、ある詩が蘇った。   続く10
                 関連記事⇒《特養老人ホームの祖母と私達1〜9


            付録「私の好きな歌」 岡本かの子
《夫の'06X'mas土産》 
ペコちゃんのほっぺ  ともすればかろきねたみのきざし来る日 
                かなかなしくものなど縫はむ

  君がふとみせし情けに甲斐もなく
                また一時はいそいそとしぬ
2006.12.26 Tuesday ... comments(17) / -
#’06・12・20 喜ぶ顔が見たくて!の、気持ちに応える
         お母ちゃんに好物のサザエを!


祖母の故郷を、探しに行った時が、久しぶりの旅だった。 雷鳥で、北陸へ。 
夫が、企画書を立てて、私に提示する。 彼なりに、私を、ねぎらう思い。 新幹線

母ちゃん(私)の為に、考えたんだけどね」 どうってな、得意げな、表情。
ふんふん、どれどれ… 手に取る私。 乗換えからホテルまで、時系列の表。

「母ちゃんに、好物サザエを食べて、温泉に入ってもらう」 テーマが、これ。
???…サザエ 好きだけど、特に好物でも) 何故 ゆったっけ 

謎だが、私の、喜ぶ顔が見たいのだ。 企画書立てて。 その思いに、答えよう。
「有難う」 精一杯喜んで、心に誓う。 私の好物、一生、サザエ。  ウィンク揺れるハート


       栗しぐれと、甘なっとう… 夫のみやげ


駅から、百円ショップが、何件かある。 当時、夫の小遣いは、少ない
祖母もいて、人生で金のかかるピーク。 辛抱の時、互いに我慢。   お金

私のスイーツは、当時、百円ショップの、袋菓子専門。 ケーキ
「帰りに、栗しぐれ (小さい栗饅頭)甘納豆買ってきて」 何度か、頼んだ。

《どろんぱポーズ・金沢キティ》 くのいちきてぃー 
 以来、私が怒ってたり、機嫌が、いまいちの時
 「ん。おみやげ」 差し出すは、栗しぐれと、甘納豆

 「件寄ったけど、栗しぐれ、なかった。 ごめん」 
 時には、甘納豆だけを、残念そうに、差し出す。
《福井アトムボーイ》 福井アトムボーイ 
 どうやら、このつが、私の好物だと、思い込んでる
 小遣いで、買える。 困った時の、栗しぐれ甘納豆。 

 ご機嫌伺いには、絶好のお品。 ま。 いいか。   OK
 そうしておこう。 以来、機嫌を直しての、合図がこれ。
 意地っ張りの私にも、いいきっかけの、折れ時になる。



          ごめん〜! アワビだったの〜?


《金沢・近江町市場》 金沢・近江町市場 
 夫は、貧乏人のせがれ。 かつ、幼い時、母が家を出た。
 結婚して、驚いたが、食べ物の、名前を知らない。 ディナー

 緑の野菜は、全て 「これ、ほうれん草」 だった。
 子供を育てるように、市場に連れて行って、教える
 骨のある魚の食べ方を、教える。 作法を、教える。
《サンダーバード・帰り》 サンダーバード帰り 
 サラリーマンの夫。 会食や、接待もある。    熱燗 
 恥をかいたら、妻の。 だから、全て、私が、教えた。

 だが、若夫婦の、新婚所帯。 その後の、ものいり所帯。
 食卓には、並ばぬ高級食材。 外食時も、手が出ない。
 教え損ねたものも、ある。 TVの、旅番組を見てる時…

 「あ アワビ うまそう〜」 「旨いの あれ」
 。 そうか。 きっと、以前にも、同じ会話をしたのだ。

アワビを知らぬ夫、サザエと、記憶したのだ。 何時か、妻に食わしてやろうと。
何年間も、サザエが、好物で、通した。 最近、何かの拍子に、夫にばれた

アワビくらい、たまには食べられるようになった今、笑い話になっている。 プレゼント
若い、お金のない暮らし。 喜ぶ顔。 これに勝るギフト、なかった!   続く

              関連記事⇒《特養老人ホームの祖母と私達1〜8
2006.12.20 Wednesday ... comments(18) / -
#’06・12・18 弔い・手作り感満載の別れ
          背骨が鮭缶の中骨みたいで…


越前の海岸沿の、祖母の故郷。 浜にある、神様の岩。 そこに、散骨をする。
とはいえ、町の人の漁場。 嫌がる人も、居られるかも… 祖母の実家に相談。

祖母の故郷を捜す旅に来て、先日、初めて会った人達。 身内と言えど、不安… 
「お婆さんは、この家の長女で産まれた人。 ご苦労だったね。 ありがとう」

今の代の人達に、温かく迎えていただく。 冥利に尽きるとは、このこと。 あせあせ
「骨どうした 粉にした」 「はい。 しっかりしてて… 鮭缶中骨みたいで…」

「このままじゃ、事件と思われそうで、砕いて擂って…」 うんうんと、みな頷く。
「ここらの人は、皆、丈夫だし、長生きだからねぇ」 まず、菩提寺に案内される。


     麻の布巾のタグが… ば、ばれませんように〜


「よくぞ、菩提寺にお帰り下さいました」 深々と、お迎え下さるご住職。 涙。ポロリ
ご本堂に、お骨を安置して、法名と、阿弥陀経を頂く。 捧げ持たれる、遺骨

摺り足で歩まれるご住職。 こ、こんな、丁寧な事に… ばれませんように
アヒルの絵のタグ付、台所用布巾。 麻布だし… 新品だし… 見逃して〜汗

ひやひや、どきどき。 「あの… お布施の相場、如何ほど」 法名代お高い
実家の人に聞く。 「3万ほどでいい」 そ、そんなに安い ナイスな、お寺

お茶お菓子の、ご接待いただく。 大谷本廟(西本願寺祖廟)親鸞聖人の墓所。
そこに、骨の一部を埋葬する、許可の書類を下さる。 感謝 信じられない

そちらのお布施は、金額が決まってて、あわせて10万も掛からない。  晴れ
葬式高いって、どこの世界の話 違うのね ビビッてた私、胸撫で下ろす。 



         散骨帰りでも、へしこは買わなきゃ!


《神様の岩のもとへ》散骨3
   海恋し潮の遠鳴りかぞへては少女となりし父母の家
                               与謝野晶子

 幼子の如く、楽しそうに笑いながら、波間に消える祖母。
 肉叩きで、砕いたりしてごめんね。 許してね。  工具
 麻布も、アヒルだけど… 恋しい、故郷に、抱いて来たよ。 

《水清き、祖母故郷の海》散骨 
 里を出た人が、骨を流しに来るという。
 この岩陰には、サザエやアワビが豊で
 地元の人が取って、食べるという。ディナー
 命の輪廻。 み霊も、本望だろう。

《へしこは買う!》へしこ選び 

 お陰様で、勤めを果たせ、有り難い。 …ちょっと! 奥さん
 精進の身の上で、ナニを物色する気 そ、それは鯖のへしこ

 生臭にも、ほどが… 福井名物、練りうに小鯛笹漬けまで
 喪服堂々 その足で、地酒売り場も 数珠放り出しちゃって。

 富山の鱒寿しホタルイカの塩辛に、黒作りも、お買い上げ〜。
          おほほほ 北陸って、酒の肴が充実なのよね 
          雷鳥で、金沢寄り道しようかな 近江町市場。 うふっ 続く 

                 関連記事⇒《特養老人ホームの祖母と私達1〜7
2006.12.18 Monday ... comments(15) / -
#’06・12・17 お骨をすり鉢で砕く夜・硬い骨!
        こんなの撒いたら、事件になっちゃう!


百歳で、祖母は死んだ。 故郷の海に、骨を流す。 祖母との、約束。 船
それを、果たす時が来た。 散骨というのは、初めての体験。 さて、手順

法的なことを、クリアーしてることを確認。 では、骨壷開封。 こ、怖い…
てっぺんに、頭蓋骨が乗せてある。 焼き残った髪の毛が、へばりついてる。

「と、ともかく、広げてみようか」 脊椎が、そのままの形で、ごろごろ…
「ち、ちょっと… どうやって、撒くよ こんなの撒いたら、犯罪になんない

夜の台所で、どうみても 「人骨」 のお骨を前に、途方に暮れる夫婦。…え〜
「手のひらに載せて、ぱ〜っと散ってくくらい、サラサラじゃないと…」 はぁ〜

医者と、薬が大嫌い。 老人になって、医療費を、殆ど使ったことがない。  財布
だから 百歳老女のお骨は、ピンクの掛かった白色。 硬く、密度が高い。


        山椒のすりこ木も、歯がたたん〜! 


《赤い塗り箸愛用》 匙なんて使わない 
 死ぬ、数ヶ月前まで、粥でないご飯を、塗り箸で食べた。
 粗食。 肉・魚は、殆ど食べない。 牛乳は、きらい。
 
 毎日食す好物。 黄な粉・ゴマ・若布・とろろ昆布・果物
 乳酸飲料は、好き。 平均寿命80を越す、長寿家系。
 昆布屋の娘。 実家は今も、昆布問屋。 海草好き一家。 


「フードプロセッサー やだよ〜、罰当たりな… すり鉢なら、まだ何とか…」
嫁入り道具の、山椒のすりこ木で、いざ。 が〜っ 無理っ 硬〜い

もう、これしかない。 肉叩きハンマー。 叩いて、砕く びぇ〜ん、怖い!工具
焼き場で焼いて、この騒ぎ。 ばらばら殺人なんて、よくやるよ〜。 めちゃ大変


      死に装束は麻布? 台所用ふきんで代用


《最期の事頼むね》 最期まで頼むね 
 お骨って、握れば砕けるくらいかと、思い込んでいた。
 ふぅ〜。 何とか、粗挽き位の、粉状にはなったわ。たらーっ汗

 で この先、どうすんの …だ、誰か、教えて〜
 何に包む 半紙に包んで、風呂敷 黒の 白の 

《安心して穏やかに》 100才穏やかな祖母
 私の実家に、僧侶がいるので聞く。 宗派違うが…
 「変則だから、責任持って言えないけど、でも…」 

 祖母が願い、約束して、安心し、穏やかに逝った。
 やり方は何でも、御仏は、お喜びだと言われ、勇気。


もう、夜はふけた。 開いてる本屋へ、ゴー。 何 死に装束は、麻布だと。おばけ
ならば、麻布ゲットに、ゴー って、もう開いてない〜。 明日出発なのに…

こんなに手間取るなんて、想定外で… あ。 真っ白な麻布新品、家にある!
愛用の、台所用ふきん買い置き 大きさ、ぴったり これで良し   続く

               関連記事⇒《特養老人ホームの祖母と私達1〜6》 
2006.12.17 Sunday ... comments(26) / -
#’06・12・16 魂の眠る場所・菩提の海と出会う
       星 努力とは、別れの日のためにあり 星


「私は、そう思い努めました。 だから、後悔というものは、ありません」
司馬遼太郎が亡くなった時の、夫人の言葉。 私は、この言葉が、とても好き。

家出した10代、肉親のいない身と思い、生きていた。 胸に、抱いてきたあり。
山川登美子… 与謝野晶子と、鉄幹を争った歌人。 登美子の、この歌を心に。


    わが柩 まもる人なく行く野辺の さびしさ見えつ 霞たなびく


男性不信と、女性としての、成熟拒否。 性を、汚いものと、恐れ遠ざけた。
恋愛・結婚… 不潔としか、思えなかった。 拒食に陶酔した、私の思春期。チューリップ

一人で、生きていくのだ。 私の柩も、まもる人なく、野辺を行く。 覚悟してた。
けど、今、めでたくも、不潔な大人へと成熟し、その上、家族にも恵まれた。 


    路線バス  武生から越前の海岸沿いを走るバス  路線バス


障害を持ち、傷物と呼ばれた少女だった、祖母。 シンパシーを、持った。
義務でも義理でもなく、縁あったこの人の、願いを叶えたい。 心から、願った。

越前の、どこかの海辺に、故郷がある。 菩提寺の、お足元の浜に、岩がある。
その岩には、神様がおられる。 …祖母の幼き日を、見守って下さったという。

《古い雷鳥・レアもの》 古い雷鳥1
 その海が、祖母の魂が眠る、約束の所。 不穏な老女の心は
 その浜を、見せたら、安らいでくれるかも。 その頃…

 祖母は心を乱し、シスターや寮母さんが、手を焼いていた。
 精神安定剤は、処方されなかったが、きっと時間の問題だ。

古い雷鳥2 祖母は、菩提の場所を求めて、不安がっているのではないか。
 眠る場所を約束できたら、安らかになるのでは 予感がする。

 思いついたからには、手を尽くしておきたい。 苦しむのは、私。
 思いもつかなければ、人は、悔やみようも、ない。
 後悔は、思いついておきながら、サボった心に宿る。   ポロリ

 … 私自身の、安らかな日々のため。 この旅に、来たのだ。



      船  この岩が、祖母の眠る約束の場所  船


《手前が、その神様の岩》 祖母故郷の海
 そのは、祖母の明治の記憶のままに、日本海にあった。
 バス停の近くの、小さな店で、祖母の旧姓を、たずねた。

 あの家だと、案内してくださった。 今は、誰が継ぐ家か…
《骨はここに流してね》 ここに眠らせてね
 祖母の、里の家。 驚いて迎えてくれた。 ご仏壇に参る。
 あの岩に昔から、里を出た人の、一片の骨を流すという。

 その写真を、祖母に見せた。 ここが、魂の約束の海。
 祖母は、不穏から放たれ、心の平和を、取り戻した。おはな


人生最後のステージ、この世にやり残した事に怯え、老人は、不穏になるという。
私は、何に、怯えるのかな。 安定剤で、を、抑制されたくないよネ  続く

        関連記事⇒《既往歴・愛情乞食の思春期 祖母と私達1〜5
2006.12.16 Saturday ... comments(12) / -
#’06・12・15 散骨の海求め・雷鳥に乗って
       でんしゃ   装具に助けられて旅立つ  でんしゃ


30代で早発閉経後、母指腱鞘炎をこじらせ、装具を装着した頃、旅をした。
特養老人ホームにいる、祖母が死んだ時、散骨する予定の、海をす旅。

夫の両親は、夫が幼い頃に、音信が途絶えてる。 親戚も、わからない。  船
祖母の、故郷。 北陸の、蟹で有名なあの辺り… 程度の、情報しかない。

元気なうちに、故郷の写真を見せてやりたい。 この海に流すと、約束したい。
祖母の記憶に残る、明治時代の、村の名を手懸りに、サンダーバードに乗る。


《装具をして出発・駅》 サンダーバードに乗って2
 今回は、祖母は、さておいて、旅と装具の話。 
 装具なしには、できない旅だった。 装具は、身の助け

 体を、束縛するのではない。 自由にしてくれる、仲間。 ラブ
 私を助け、守り、支えてくれる、友達。 それが、装具。

 装具が、辛いのであれば、それは、不出来な装具と言える。
 苦痛でしてられないなら、調整や、技師の技量の不足かも。 



       ムード  装具をはずして、遊んでご飯  ムード


《サンダーバードでゴー》 サンダーバードに乗って1
 腱鞘炎を治すために、患部の負担減らす為の、装具。 
 私の場合だが、一日中する必要はない。 できる間

 何より、必要な時、装着する。 痛いとき・物を持つ時。 カバン
 装具が、邪魔にならぬ時は、手を休めるために、装着する。

 私は、睡眠時は装着。 モビラートでマッサージ後、シップ。
 装具装着して、まで。 起きた時、すごく、になってる。

《名物おろし蕎麦》 名物おろし蕎麦 
 単純に、8時間はめれば、その間患部は保護される。 月
 昼の活動時、4時間はめたら、それだけ負担は減る

 そう考えた。 可能な範囲で、十分な効果があった。
 福井で名物、おろし蕎麦。 太打ちの蕎麦に卸しおかか。

 モチロン、装具ははずして、堪能。 うんま〜い  ラーメン
 あーんど、名物ソースかつ丼店の名、昔過ぎて忘れた。

《&ソースかつ丼》 私、これが大好き。 福井でカツ丼といえば、これの事。名物ソースカツ丼 
 コンビニのカツ丼も、これ。 はずせぬ土産は、鯖のへしこ

 鯖の糠漬けだが、カスカスに当ると、旨くない。  熱燗ビール
 いいのは、生でスライス。 お酒が進むなんてもんじゃなく…
 乳癌に悪いから、さっとあぶって、ご飯の伴に… で宜しく。



          お金  等価交換ですもの!一勝負!  お金


《等価交換天国》等価交換天国 
 この当時、等価交換なんて、日本全国でも、あまりなかった。
 等価とは 4円で借りた玉を、4円で引き取ってくれること。

 パチンコの、システム。 地元は4円で2コンマ3円の暴利
 福井に来たら、やらねばならぬ〜の、一勝負である。

4円で借りた玉で打つ。 出た玉を、 2,3円で引き取って貰う。 困惑汗
地元では、こんなしょっぱい勝負を、させられてるのだ。 比べりゃ、天国

装具をはずして、約2時間。 箱に入ってるのは、特殊景品。  ぴかぴか
約10万ほどの、勝ち 旅先では、旅打ちと、回転寿司が、夫婦の流儀

明朝は、バスに乗り、日本海へ出る。 海岸線をたどり、祖母の故郷へ。
祖母実家の菩提寺、見つかりますように… 装具をはめて、寝る。 続く5

             関連記事1〜4⇒ 特養老人ホームの祖母と私達
2006.12.15 Friday ... comments(34) / -
#’06・12・13 動機は不純・後から情が湧いてくる
          おばけ   男って、意外に度胸なし   おばけ


身元保証人になっている、明治生まれの祖母がいると知れたら、結婚できない。
祖母の存在を、私には言わなかった夫。 だが、何かがあると、妻は勘付く

夫は、もともと、生い立ちを、知られたくない性分だった。  ニョロ
開けっ広げの、私とは、正反対。 故に、言わない事は、聞かなかった。

けど、祖母が、特養に入っていることがわかった。 人は、秘密を持つもの。 車椅子
だが、これは、放っておく訳にいかないのに、どこにいるか、教えてくれない。

23年、足が、遠のいた。 死んでるかも知れない、怖い。 捜さないで…」 
「馬鹿ね、死んでたら、連絡来るから」 老人ホームに、片っ端から、電話。

「いらっしゃいますよ。 ええ、お元気ですよ。 ご自分で、何でもされます」
「すぐ行きます」 怯えた子供のように、布団を被ってた夫、飛び起きる。 悲しい


        フガー  独身の時は、よく来てくれたのに  プシュー

《鈴最中のある駅》 鈴最中のある駅 
 即、悪者になった。 確かに、独身の時は、よく来てた夫。
 結婚して、徐々に足が遠のいた。 ここ2年ほど、こなかった。

 私のせいじゃないけど、年寄りに、何言ったって、始まらない。 
 いずれ、誤解も解けていくだろう。 85歳、もって、23年。

 精一杯、やってみよう。 私のほうには、身内が多い。 
 自分のことだけでは、気も使うし、お互い様のほうがいい。 ウィンク 
 
 私の、不純な動機、神様は見ていた。 15年、祖母は生きた。


           ディナー  老人と共に食事は大仕事  ディナー

《食べこぼし防止エプロン》 エプロン準備OK
 老人ホームは、ここまで、我がままが、許されるのか。 
 感心した。 祖母は、肉・魚を、殆ど、食べない。 食事
 
 豆製品、わずかに食べる魚を使い、見た目は、同じ
 子供の、アレルギー食並みの、心使いを頂いた。

《世話で誤魔化す私》
ご馳走様の祖母 
 老人と共の食事は、要度胸。 湯呑みで、入れ歯洗い。
 咀嚼済みで口から出し、気が変わって、またそれ食べる。

 私は、これが駄目。 世話と、食べた振りで、ごまかす
 は、平気。 ニコニコ嬉しそうに、美味しそうに食べる。
 なに。 やるじゃん ちょっと見直す。 感心、感心


夫が、他の老人にも、優しく接する姿を見るのは、なんだか、新鮮だった。 おてんき
排泄臭は、私も全く平気だが、夫も平気で、気にせず、祖母と果物を食べる。

私への優しさは、みずものだが… 幼子を受け入れるが如く、老人を受け入れる。 
父に懲りて、真には男を信用しない私だが、これは、信じられるかも 続く

ブーツシスター・マグダレン様、皆様、有難うございました。
  深甚の感謝をこめて、お礼申し上げます。 
2006.12.13 Wednesday ... comments(14) / -
#’06・12・11 病気の傷跡・見られたくない女心
       あせあせ  大腿骨骨髄炎の大きな傷跡  あせあせ


術式は未定だが、私も、近々、手術の傷を持つ身となる。 どうだろう。
若く、孤独でなく、好き勝手に暮らしてる今。 自分の事は、自分で出来る。

大丈夫に、思える。 悲しいし、ショックでも、乗り越えられる予感が、ある。 富士山
が、人生は、そこで止まらない。 命あれば、いつか人の世話に。 その時…

「チコ婆さんは、お風呂嫌いで、別の日に一人でシャワーしてます」 寮母さん。
私が促すが、シャワーも嫌々。 やがて、気心許し合うようになり、祖母に聞く。

「足のボロが、見えるから…」 大腿に、外傷性骨髄炎の骨破壊によるがある。
入浴日は皆と一緒が、嫌だったんだね。 うっかりしてた。 寮母さん、有難う

頭を下げて、若い人の世話になる日々。 私とて、その時どんな心理になるか。
胸の不揃いを気に病み、取り越し苦労も、するかも。 老婆とて、女心満タン


       砂時計 かたわ・傷物と呼ばれし娘の記憶 砂時計


《お行儀良い祖母》 行儀よい手 
 10代で足に障害持った祖母、最後迄、それを気に病んだ。
 傷物の少女は、親子以上に年の離れた、祖父と、結婚した。

 そのことを、語ったことはない。 祖父の話は、しなかった。
 夫の両親は、音信が途絶え、祖父の墓所は、誰も知らない。
 故郷の海に帰りたいと、祖母はそれだけを、望んで語った




老婆でも、恥じらいを許され、色ボケなどと言われず、女心を尊重されたい。
運有り命があれば、それで十分だとは思わない。 大事にされ、生きたい!

自分のしたことが、我が身に帰ってくる。 したように、されるのだ。
人の傷跡を、いたわり、心に掛ける。 そのように、自分がまず、努めねば。


ハート大小 ボタン付け・紐つけ・すそ上げetcボランティアの力 ハート大小


《ホームは赤福ある駅》 赤福売ってる駅で降りる  
 祖母は、いつも、きちんと手入れされた服を、着ていた。
 ボタンがブラブラしたり、取れたままの事が、なかった。

 ホーム内に、修繕室があり、心掛けて下さっていた。
 また、ボランティアの人達が、縫い物をして下さってた。

 食事時のエプロンなども、その力によるものだった。
《キリスト様は素通り》 箱に入れてある、縫い物を、都合良い時、取りに行く。キリスト様は素通り 
 
 ボタン付け・紐付け・裾かがリ… 家庭科で習った範囲。
 私もできる。どこにも、きりなく需要が有り、負担でもない。

 ボタンひとつでも、取れてると、とても、貧相に見える。
 小さな事だが、綻びのない服を着ると、綺麗に見える。
 私の時も、して貰えるように、私もして行こう。  続く

ツリーシスター・マグダレン様、皆様、有難うございました。
  深甚の感謝をこめて、お礼申し上げます。
2006.12.11 Monday ... comments(27) / -
#’06・12・10 風邪予防・奥の手伝授・なんちゃって
      揺れるハート  即効性ある現世利益の誘惑  揺れるハート


祖母のいた、カトリック老人ホームでも、信仰自由は、もちろん、保障される。
日々、シスター方や神父さま・信者達の奉仕を受け、信者になる人も、多い。ツリー

信者にならずとも、敬意感謝を持って、殆どの老人が、自ら、祈りを口にする。
折に触れ 「アーメン」 以下ほぼ全員が 「アーメン」 … 私達も「アーメン」

そこに 「なんまいだ〜」  朗々と高く、響き渡る声の主は、わが祖母。 
浄土真宗信徒である。 憲法に、明記された自由といえど、私達、肩身が狭い。

「チコ婆さん(我が祖母)、風邪ひかんのは、なんまいだ〜の、お陰じゃないか
祖母は滅多に、風邪をひかない。 広がる。 「なんまいだ〜が、風邪に効く

「ちこちこさん アーメンは、風邪ひくけど、なんまいだ〜は、ひかないねぇ」
「チコ婆さんと同じ、なんまいだ〜に、私らも変えるわ。 効くから」 ち、ちょっと…


          極楽行くから、ご心配なく


あわわわ私ら夫婦、冷や汗全身。 こっちが風邪ひくって〜の汗&汗&汗
浮世付き合い、わかる アーメン言うか、風邪ひいて〜。 祖母、馬耳東風。

枕元に、自分で祭壇を作り、阿弥陀さまを、お祭りしている。 朝晩、お勤め
薬が、大嫌い。 少々の不具合あれど、服薬拒否。 「ご心配なく」 退ける。 パー

「私は、阿弥陀さんと、極楽へ参りますんで」 あまり心配すると、逆襲される。
「きゃ〜」 黄な粉や、ゴマを撒かれて、退治されちゃう。 鬼は〜外みたく。

話の途中ですが、黄粉&ゴマ攻撃にあった、職員様方、ごめんなさいね。汗&汗
すねると、風呂敷に阿弥陀さまをお包みして 「極楽へ行く」 家出を、試みる。

シスター方、総出で、引き止めて下さる。 25年余を、そうして過ごした。  家
カトリックの愛に包まれ、阿弥陀さまと親鸞聖人を心に、百の天寿を、全うした。


         菩提寺へ、よくお帰り下さいました


《しっかり手つないで》 しっかり手つないで 
 私達の、年末の、最大の義務は、風邪予防だった。
 普通の風邪でも、ひくと、ホームに入る事が出来ない

 風邪を、家に持ち込む人は、犯罪者扱い。どんっ 銃
 各自必死で、ひかない予防に、相努める。

 何が効いたか、わからないが…
 揃って10年以上、年末年始に、風邪はひいてない。
《洗い髪の祖母》 洗い髪の祖母 
 祖母の、悲しそうな様子を、思い浮かべる。
 何としても、共に年を越すのだ、風邪はひけない。

 癌になったから、でかいことは言えないが…  ラブ
 祈り自己暗示の力、馬鹿に出来ない気がする。
《すぐ来るから泣かないで》 すぐ来るから 

 「お孫さんに抱かれて、菩提寺へ、よくぞ
               ご無事に、お帰り下さいました」

 ご住職が、祖母の遺骨と私達を、お迎え下さった。
 思い出すと、涙。 有難さが、身に沁みた。 続く

リースシスター・マグダレン様、皆様、有難うございました。
   深甚の感謝をこめて、お礼申し上げます。
2006.12.10 Sunday ... comments(10) / -
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